震災後に亡くなってしまった大切な人へ思いを届ける場として、
岩手県大槌町にどこにも線の繋がっていない「風の電話」というものがあります。
震災の記憶とグリーフケアの象徴として生まれた「風の電話」は、
今や世界に広がり、550ヶ所もあると言われています。
そんな「風の電話」を紹介する番組を観ていたら、
モヤっとしている自分がいました。
亡くなってしまった大切な人だけでなく、
他にも言葉を伝えたい人はたくさんいるなぁ…と。
会いたくてもなかなか会うことができない人へ。
もう会いに行けない人へ。
いつでも会えるけど、面と向かって言葉を伝えられないあの人へ。
コミュニケーションをとる事が難しくなってしまった人へ。
自分自身に対して、言葉を届けることも。
そんなことを考え始めたら、
「届かなかった言葉の電話」というアイデアが湧いてきました。
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◾️活動タイトル>届かなかった言葉の電話
◾️企画意図>
もう会いに行けないあの人へ。
面と向かって伝えられないあの人へ。
この電話は、どこか見えないところにつながっています。
あなたが心にしまっていたことを、言っていいんだよ。
普段生活していて、言葉にして伝えたい事があっても
伝えられないことがありませんか?
感謝、憎しみ、後悔、愛情…など、
色んな感情を伝える言葉を飲み込んで生活していませんか?
今は懐かしい黒電話というツールを使って、
実際に言葉(音)にして話す場所を作ります。
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ここまで考えたら、ロゴも浮かんできました。
↓こんな感じ。

いろんな人に電話のアイデアを話し、
「伝えたい事ある!ある!」と背中を押してくれる人も出てきて。
ドンドン実現できそうな気配になってきて、
黒電話を手に入れたり、什器をどうするのかという設計図を書いてみたり、
いつどこで始めたらいいかなと思っていたら、
イベントにお声がけいただいたり。
あれよあれよと、什器も手作りで作り上げてしまいました。
で、とりあえずやってみる。
反応を見てみる。
ということで、先日、イベントに出店する形でやってきました。

川辺にある公園の一角をお借りして、
出来立てほやほやの電話の什器を組み立てて、
少し離れた場所に受付のテーブルを置いて、陣取りました。
1週間前の予報では、80%〜90%雨模様。
でも前日の予報で、深夜から朝までが雨でその後は曇り空になるという。
「ああ、私は天気については、本当に持っているなぁ〜💕」
というわけで、10時〜セッティングをして、
15時まで滞りなく「届かなかった言葉の電話」を実施することができました。
体験してくれた方、ありがとうございます。
そして、興味深く黒電話の什器に反応してくれた方、たくさん。
黒電話が懐かしくて、つい触りたくなってしまったり。
これは一体なんだろう?と不思議に思って近づいてくる方がいたり。
受付に座っている私に、問合せしてくれる方がいたり。

これは、亡くなってしまった方に言葉を届けるだけではありません。
生きている人に対して、面と向かって伝えられない言葉を届けることもできます。
コミュニケーションが取れなくなってしまった人へ、
言葉を届けるのでも良いのです。
この活動は、心の底に閉じ込めてしまっている言葉を、
電話というツールを使って実際に声に出して、解放する活動でもあります。
電話を使ってくださった方の感想に、
「そんなに話すことあるかな?って思ってましたけど、話し始めたら言葉は出てくるんですね。」と楽しんでいただけた様でした。
もしかすると「届かなかった言葉の電話」は、
言葉を届ける場所でもあるけど、
「自分でも気づいていなかった言葉に出会う場所」なのかもしれません。

今回は初回ということもあり、いくつか修正点も見えてきました。
次回は、11月に同じ場所でやりたいなと思っています。
自分の中に留めている言葉を、解放しに来ませんか?


